札幌の住宅街の片隅に、小さな工房があります。
その名も「ウッディートイズ」。
アットホームな雰囲気に包まれたこの場所では、職人たちの手仕事によって、さまざまな木が新たな命を吹き込まれています。
作業台に並ぶのは、さくら、メープル、ウォルナット、キハダ、桂、ひのきなど、多彩な木材たち。
それぞれが異なる表情を持ちながらも、丁寧に削られ、磨かれ、ひとつひとつがその木の持つ個性を最大限に引き出した作品へと仕上がっていきます。
ウッディトイズが大切にしているこの思いは、端材にも息づいています。
小さな木片も大切に活かされるため、ひとつとして同じものはありません。
木目や色合いの違いが楽しめる、まさに“世界にひとつだけ”のアイテムばかりです。
工房では、間伐材を使った木製品の質感や手触りについてのお話も伺いました。
「エシカルな素材を使う以上、節があるのはどうしても避けられないけれど、その良さをもっと伝えたい」と語る作り手さんたち。
その言葉には、木の背景にある物語を大切にしたいという強い思いが込められていました。
さらに、作業中に出る削りくずも、そのままでは終わりません。
ひのきやメープルの削りくずは自然な香りが心地よく、サシェ(香り袋)として再利用。引き出しやクローゼットに忍ばせると、ほのかな木の香りが生活をちょっとだけ特別なものに変えてくれます。
工房を訪れた際、「レビューのフィードバックを直接もらえたのは初めてです。
自分たちが作ったものがどんな風に見られているのか、ずっと気になっていたので本当に嬉しいです」と語る作り手さんの姿がありました。
その言葉には、ひとつの作品に込められた想いと努力の深さが表れていました。
また、新しい商品企画の場では、道産木材を使った特別感のあるアイテムのアイデアが提案され、「北海道の魅力も伝えられる」と目を輝かせる作り手さんたち。一方で、コストやサイズの課題についても丁寧に議論され、「品質を大切にしながら、どうやって手に取る人に寄り添えるか」を皆で真剣に考える時間が印象的でした。
さらに、新しく導入された機械を使った名入れ対応の商品についても話し合いが進みました。
作り手さんは「まだ不慣れな部分もありますが、これを活用して世界に一つだけのギフトを届けたい」と語り、挑戦を続ける姿勢を見せてくれました。
ウッディトイズの作り手さんたちは、ただ商品を作るだけでなく、その先にいる人々の暮らしを想像し、喜びを届けることを願っています。
その思いが形となった商品たちは、きっと手に取る人の心に温かさを届けてくれるはずです。
木とともにある暮らし。
その豊かさを、あなたも感じてみませんか?
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