「猫とコーヒー、どちらも気まぐれで、愛しい」
― つくり手さんに聞く、猫の日ブレンド誕生秘話 ―
ふんわりと湯気が立つ三毛猫ブレンドを片手に、頂いたアンケートを読み返しました。
つくり手さんは、いつも穏やかで、笑顔が印象的な方。
今回の「猫の日ブレンド」について、どんな想いで作られたのか、改めて聞いてみました。
「猫の日にちなんだコーヒーを作ると聞いたとき、素直に嬉しかったです。なんだかワクワクする予感がして、この方たちとなら楽しいものが生まれそうだと思い、すぐにお受けしました」
オファーをしたときの返答に、思わず笑みがこぼれます。 いつも忙しいはずなのに、快く引き受けてくださるつくり手さん。 本当にありがとうございます。
「猫のイメージをコーヒーにするって?」
「まず、猫のことを知るところから始めました」
黒猫は、どこかミステリアスでかっこいい。
三毛猫は、親しみやすくて自由気まま。
白猫は、ふんわりと優雅で、でもどこか気高い。
「そんな猫たちの個性を、どうやったらコーヒーの味に落とし込めるのか、じっくり考えました」と話すつくり手さん。
動画を見たり、猫好きの人に話を聞いたり。
猫のことを知っていくうちに、「この子たちの味を作りたい」という気持ちがふくらんでいったそうです。
イメージを味に落とし込む作業って、まるで宝探しのよう。
一緒にワクワクする時間を共有できたことが、とても楽しかったです。
「たった1gで、味が変わる」
「実際に作り始めると、コーヒーって本当に繊細で…」
言葉を選びながら丁寧に話してくださいました。
同じ豆でも、焙煎の度合いが少し違うだけで、まったく異なる味わいに。
豆の配合を1g変えただけで、「あれ? なんか違う?」と感じることもあるそう。
「黒猫は、やっぱり深みのあるコクがほしくて。
でもただ苦いだけじゃなく、余韻が残るような味にしたくて、何度も調整しました」
三毛猫は、クセが強すぎず、それでいて個性的。
白猫は、やさしくて、すーっと馴染むような味わいに。
何度も試飲を重ねて、「これだ」と思えるまで調整を繰り返す。
「もう少し、もう少し」とこだわる姿は、まるで職人のようでした。
その過程を楽しそうに振り返るつくり手さんの姿が、とても印象的でした。
「おいしい」の一言がなによりのごほうび
「完成して、試飲してもらうときは、やっぱり緊張しました」
どんなに納得のいく仕上がりでも、最後に飲むのは別の人。
「おいしい」と言ってもらえるだろうか。 それとも、「もう少しこうしてほしい」と言われるだろうか。
ドキドキしながら見守るなか、最初のひと口。
そして、ポツリと「おいしい」。
「あの瞬間が、本当に嬉しくて」
試作を一緒に繰り返してくれた仲間の顔を思い浮かべながら、ホッとした瞬間だったそうです。
丁寧に、そして色々なことを考えながらひとりひとりが関わり合って、
この商品が出来上がってきたのだと実感しました。
「今日は何の日?」 そんなコーヒーがあったら
「猫の日が楽しくなるようなコーヒーを作りたかったんです」
パッケージに詰められ、並んだ黒猫・三毛猫・白猫のブレンドを見て、
微笑むつくり手さん。
このコーヒーには、猫たちの個性がちゃんと息づいている。
「今後も、オリジナルブレンドを作っていけたら嬉しいですね」
コーヒーの味は、その日の気分や体調で感じ方が変わるもの。
「今日はこれを飲みたい」と、選ぶ楽しさを増やせたら。
「猫の日みたいに、”今日は何の日?” でコーヒーを作れたら楽しそうですよね」
たとえば、桜が咲くころの春ブレンド。
雨の多い季節の、しっとりとしたブレンド。
クリスマスに、スパイスが香るブレンド。
「コーヒーを通して、日々をちょっと特別にできたらいいなって思います」
その言葉が、とても素敵で。
Omusubiも、何気ない日常をちょっと嬉しい特別な日にできたらいいな、と心から思いました。
このブレンドが、多くの人の“ちょっと特別な日”になりますように。
ご協力いただいたつくり手さん、そして試作に関わってくださったみなさんに、心からの感謝を。
ありがとうございました!
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